やねうらストーリー

東京で働く人の、頭の屋根裏にあるこぼれ話

くまった話の続き!アイデンティティとは

続きはまた明日って書いたのにだいぶ間があいちゃった。というのも、過去のことをまとめるのは簡単だけど現在の分析をするのはなかなか難しくて、そもそも難しいから悩んでいるわけで、簡単に書けたらそもそも書いたりしないよね、という…

 

無事受験を乗り越えてアメリカにやってきたはいいものの、アイデンティティのゼロ地点からスタートした私には何から手をつけていいのか分からなかった。周りはやりたいことが決まっている人、もう興味がある程度定まっている人ばかりで、政治と哲学に興味あるかな、なんてぼんやりと考えていた私は見事に政治哲学の授業の難しさ(そもそも教授が使っている単語の意味が分からない)に打ちのめされ、英語はしゃべれてもアメリカ人の空気とスピード感についていけず、もう訳が分からないまま一学期目が終了したのでした。でもなんとなくとった旅行文学の授業が面白かったし成績もよかったので、そのあとも文学の授業をとり続けていたら、小さい頃好きだった読書の感覚がよみがえってきて、ああ私はこういうことしたかったんだっけ、文学少女になりたいんだった、って思い出した。よしこれでとりあえず方向性は決まった、と思いきや、なかなか決心がつかず、宗教やらコンピュータサイエンスやら心理学やらいろんな授業をとりまくって、二年生のある時期は心理学で大学院行ってカウンセラーになろうかとか考えたこともあったけど、まあやっぱり文学が好きだったので迷った末に比較文学専攻に落ち着きました。ふう。

 

こうやって書いてみると、考えを言葉にして伝えることとか書くことにやっぱり興味があるのかな、と思う。文学だけではなくて、技術的な面でも、書く事への興味はずっとある。最初アメリカに来たときは単数と複数形の区別もしっかりついてなかったのに、三年でだいぶきちんと英語の文章を書けるようになって、大学のライティングセンターで働いて他の生徒の論文を添削できるレベルになった。文学の授業も最初はわけわかめだったけど、最近やっと意義のある発言ができるようになってきた、と我ながら思う。まあそんなこと言ったって大学生だし、大学の小さなコミュニティとアメリカとはスケールが全く違うからたいしたことはもちろんまだ出来ないんだけど、でもそれもこれも好きだから上達したいと思えたのかな、と思う。もっと上手に書けるように、もっともっと深く考えられるように、なりたい。そういう考えもあってブログ再開したくなったのかもしれない。

 

長い独り言になったけれど、なんとなく考えはまとまったしよかったかな?自分にやりたいと思えることは他にないような気がするので、とりあえずは夏の出版社でのインターンシップを探している。かれこれ4年くらい悩んだけれど、アイデンティティなんて、考えて決めるものじゃなくて、心のわがままが指し示す方向性みたいなものなんじゃないのかな、と思うようになりました。おしまい。