やねうらストーリー

東京で働く人の、頭の屋根裏にあるこぼれ話

アメリカの大学のねずみ事情

アメリカで寮に住むということはねずみを共存するということでもあります。少しでも食べものの匂いがする部屋はだいたい彼らの通り道になっていて、ひっそりと部屋に侵入してくる彼らはお菓子を食べ、プラスチックを食い破り、ふんを落として帰っていくので大体の生徒からは嫌われています。実際に長期休みの前は大学のオフィスから「ねずみが来るからね!絶対に食べ物は部屋に残しておかないように!!」というメールが何回か届き、休みの後は「ねずみ…泣」というキャプションとともに外に出しておいたお菓子が食い散らかされた部屋の写真をフェースブックに載せる人がちらほら、というのが定番です。

 

こんな感じで割と嫌われているねずみなんだけど、正直私はけっこう可愛いなーと思っています。まあ単純に見た目がかわいいから、っていうだけなんだけど。東京でたまに見かける巨大なドブネズミとは違って、ここにいるねずみはハムスターサイズでくりくりしたおめめをしていて、勉強している時にささっと部屋の中を走っていくのを見るとさすがにびっくりするけど、よく見るとなかなかキュートなのです。

 

「ねずみって可愛いよね!」と共感してくれた彼氏が何回か捕まえようとしていたんだけど(つまり生け捕り)さすがに失敗してました。ねずみってけっこう頭がよくて、トラップを置いておいても巧妙にチーズだけ盗んでいくか、危ないものには手をつけずに姿を消してしまいます。部屋中にクラッカーとチーズをばらまいたあげく棚やら食器やらをふんだらけにされた彼氏は腹を立て、「もういい」と言って全てを掃除したんだけど、一度この部屋に目をつけたねずみたちが訪問をやめる事はなく、その後もちょくちょく顔を出してはお土産を置いていきます。かわいいけどちょっとやめてほしい。以上ねずみと生きるお話でした。