やねうらストーリー

アメリカ留学中の女子大生の、頭の屋根裏にあるこぼれ話

米国籍がない時にアメリカで就職するという無理ゲー

私は日本人の両親を持ち、福岡で産まれました。従って日本国籍を持っており、裏返して言えば、他の国籍は持っていません。これがアメリカで就職するにあたってけっこう厳しい状況を引き起こしていて、しかもぼんやりとしていた私はその事実に最近になって気づいて、先月と今月はうげーってなってます。

 

アメリカに来る前は、将来はアメリカで就職かなーとかのほほんと考えてたけど、実際就職がせまってきて分かったのは、アメリカは学部留学のみをする人にけっこう厳しいということ。段階を追って説明できればと思います。

 

*この記事はアメリカに学部留学をする/している人向けなので、全ての日本人留学生に当てはまる訳ではありません。細かいルールはきちんと自分で調べましょう!私もできるだけ正確な情報を書いてはいますが、自分で調べて書いていることなので、責任は負えません。

 

  1. 学生ビザ

    F1ビザと呼ばれる学生ビザは、政府に登録された高等教育機関においてフルタイムで授業を履修している間発行されます。私の場合は四年間、入学した2013年から卒業する2017年まで。このビザは学生ビザなので原則授業を受けて学ぶことしか出来ませんが、ビザ有効期間はアメリカ国内の旅行は自由ですし、お給料が発生する仕事も大学に雇われてならできます。つまり図書館とか食堂でのバイトは大学が雇用主なので可、でも隣接する町のカフェでのバイトとかはアウト、という事です。家計が苦しくて大学から「奨学金が出る」という場合、生徒がこうして働いて稼いだお金で学費に貢献することが前提でプランが組まれていることもあります。

  2. OPT

    F1ビザにはOPTという素晴らしい制度がついてきます。OPTはOptical Practical Trainingの略で、大学を卒業し四年間のビザが失効した後も、仕事があるならアメリカにいていいという制度です。学生ビザの延長の就労資格のようなものです。学生が自分で申請して、許可がおりたら「私は就労資格があります」といって就活をすることができます。ただし専攻に関係のある仕事しか認められないのと、12ヶ月のリミットがあります。またSTEMと言って、自然科学やエンジニアリング専攻の学生は追加で17ヶ月OPTを延長することが出来ます。私は比較文学専攻なのでかすりもしません。かなしー

  3. 就労ビザ

    さてOPTを完了した後、大抵の留学生が狙うH1Bビザと呼ばれるこのビザは、最低でも四年制の高等教育機関を卒業した外国人に、雇用主を通じて発行されます。これはどういうことかと言うと、ビザを発行する手続きは雇用主が、その費用も雇用主が負担するということです。この費用と手間がけっこうばかにならないので、ここを請け負ってでも留学生を採用しようとしてくれる企業を見つけるのが最初のタスクです。大企業なら経験があるのでいいよっと簡単に言ってくれるかもしれませんが、中小企業にビザ申請の手続きを全て一から説明して、費用負担をお願いするのは骨が折れます。アメリカ国籍がないと就職が厳しいというのは大抵ここを指します。留学生を雇うのは雇用主にとって負担になるので、ドアが狭いのです。もちろん業種によっても違いはあって、銀行・コンサルは留学生が多くビザもあまり問題にならないようです。が、私は全く興味がないのでここでもアウト。いててー

     

    さて、めでたく採用が決まり、ビザ申請もしたところで、一番大きな関門が立ちはだかります。それはH1Bビザの抽選。現行の法律では、H1Bビザの発行には65,000人の上限があります。ここに230,000人を越える人数が毎年応募します。ビザをゲットできるのは、完全なる抽選で選ばれし30%くらいのラッキーな人だけ。いやいやまさかと思いません?思いません?私は思いました。大体の人が、学部留学なら一年間600万円くらいする学費を払ってアメリカで勉強してるのに(私のように奨学金が出ている人も多いですが)抽選?なぜ?ここでもし運悪く抽選に落ちたら、もちろんアメリカに滞在することはできないので、仕事もさようなら、アメリカもさようなら、ゼロから母国で就活再スタートです。銀行でもコンサルでも、抽選に例外はありません。まあもちろんここでも場合によってその後の対応に違いはあって、例えばグーグルは会社を通じて他の国に転勤させ、次の年の抽選にまた挑戦、ということをさせてくれるみたいです。あと大学院を卒業した人には65,000人の上限のうち20,000人分が最初に取り分けられて、抽選も最初に行われるので、確率はぐっとあがります。雇用主が高等教育機関またはNPOの場合も、この抽選が免除されてストレートにビザが出ます。でも私は大学生、HTMLもよく分からないのにグーグルに就職なんてありえないし、PhDもないのに大学で雇われるのは厳しいかな…

     

    ちなみに外国の国籍だと仕事を見つけるのが難しいのはインターンでも同じで、昨今ではインターン経験がないと就職はほぼ不可能とまで言われますが、万が一インターン中に内定が出てもH1Bビザの関門が待ち受ける留学生はインターンを見つけるのも厳しかったりします。

     

というわけで学生ビザの簡単な説明、もしくはのこのことアメリカに留学してきて比較文学を専攻した学生の壮大な愚痴でした。留学生でも母国にかえって活躍したいという人にはこれは当てはまりませんし、大学院に進んでPhDがとりたいという人も、もちろん二重国籍の人も(うらやまぴー)、ここで書いたことは当てはまりません。私だって、日本での就職や、最近の流行にのって銀行やコンサルに就職を希望していればだいぶ状況は違ったので、まあ自分で掘った穴に自分で埋まって首だけ出して叫んでる状況といっても間違いはないです。思い立ってアメリカに留学して、自分が好きなことを専攻して、その上面白そうだと思える業界にしか就職したくない、というわがままを言えている今の私はとても恵まれていると思います。あとは夢をかなえるために頑張るのみ。というわけで今日もインターンシップ探しています。